ママチャリとスポーツ自転車の違いを徹底解説!

軽快でスポーティな走りを楽しめるスポーツ自転車。数あるスポーツ自転車の中でもクロスバイクは、軽量な車体にフラットハンドルを装着し、気軽にポタリングやサイクリングが楽しめるスポーツ自転車として知られています。そんなクロスバイクですが、ママチャリとは、一体何が違うのでしょうか。今回はスポーツ自転車の代表であるクロスバイクとママチャリを比較します。

車体の違い

ママチャリと呼ばれている自転車は正式にはファミリーサイクルと言われています。カゴとキャリア、両立スタンド、またぎやすいデザインを採用した自転車の事で、日常生活でよくみる乗り物の1つです。ママチャリとクロスバイクには、様々な違いがありますが、まずは車体から見ていきましょう。

ママチャリとクロスバイクは車体重量が大きく違います。一般的なママチャリの車体重量は平均20キログラム前後。一方で、クロスバイクの場合、5万円台で購入できるエントリーモデルと呼ばれるクロスバイクで、車体重量は11キログラム前後と軽量です。

クロスバイクの方が車体重量が軽い訳は、様々な理由があります。ママチャリの車体に使われている素材は安価で重いスチールがメインで、高価なママチャリになるとアルミも採用していますが、クロスバイクと比較すると重いです。これは、基本的に日常利用を重視しているため頑丈さを重視したため、車体が重めの傾向にあります。

一方でクロスバイクは、重量を軽くするために車体にアルミ素材を採用するのが一般的。さらに、アルミのパイプも力がかかりにくい所のパイプの厚みを薄くするバテッド加工を施すことにより、より軽くしています。

ママチャリにはなくスポーツ自転車にあるのは、服や靴と同じように車体サイズがあるということ。ママチャリは、タイヤの大きさで26インチや27インチの自転車を選ぶのが主流ですが、クロスバイクなどのスポーツ自転車は、基本的にはタイヤ・ホイールの大きさは統一されていて、車体(フレーム)のサイズを複数揃えることで幅広い身長に対応するようにしています。乗る人の身体にあわせて適正なサイズを選ぶことで、ペダルに力がかけやすくなるだけでなく、長時間の乗車でも疲れにくいのです。

装着されている部品も、ママチャリとクロスバイクでは違います。ママチャリの場合、水溜りを走行しても服が汚れにくい泥除け、チェーンの油でズボンの裾が汚れないようにするチェーンガード、買い物袋を気軽に入れることができる前かご、重い荷物を載せるための荷台、安定した状態で駐輪できる両立スタンドを装備しています。

クロスバイクなどのスポーツ自転車の場合、車体の軽さを重視しているため、泥除け、チェーンガードなどの実用性を重視した部品は装着しません。そのため、ママチャリのように実用性を重視したい場合は、純正オプションや社外品の部品を装着する必要があります。このように自転車を軽くすると、発進時の漕ぎ出しから、坂道を登るのが楽になるため、軽量に作っているのです。

車体の設計も高速走行よりも低速安定性重視。また、乗車するときに、スカートを穿いていても跨げるように乗り降りしやすいデザインを採用しています。ママチャリは、老若男女誰でも扱える自転車を売りにしているので、扱いやすさだけならママチャリが良いでしょう。

ホイール・タイヤの違い

ママチャリのホイールは26・27×1 3/8インチと呼ばれるサイズが普及しており、タイヤの太さは33ミリから37ミリが一般的です。クロスバイクの場合は、一般的には700cというホイールサイズで、タイヤ幅は28C(28ミリ相当)から35C(35ミリ相当)が主流です。

ホイールサイズはクロスバイクはママチャリよりも大きくて、タイヤの幅が細い傾向にあります。また、ママチャリよりも細いタイヤを装着していることが多いため、クロスバイクの方がタイヤが固くなり、転がり抵抗が低いのが特徴です。そのため、小さな力で漕いでも、ママチャリより多く転がり軽快に走ることができます。

また、クロスバイクに使われているタイヤやホイールは、少ない力でも軽快に走るために作られているため、ママチャリ用よりも軽く作られています。そのため、漕ぎ出しや回転の維持はクロスバイクの方が用意です。

ギアの違い

ママチャリとクロスバイクは、変速段数が違います。ママチャリの場合、低価格のモデルでは変速なしのシングルギアがあり、変速機が付いている物の場合、最大で7速が多いです。また、ママチャリの変速機は、停車中でも変速でき、頻繁なメンテナンスや調整が不要な内装変速が主流です。

クロスバイクなどのスポーツ自転車の場合、ママチャリで主流となっている内装変速機ではなく、外装変速機が主流です。変速段数も多くは前2段、3段変速に後ろ8段から11段と、ママチャリよりも遥かに多い変速を搭載しています。

変速段数がママチャリよりも多いのは、坂道や舗装路など、様々な道を走行する場合、漕いだ状態に合わせて細かく変速してベスト状態で走れるようにするためです。また、軽いギアもママチャリと比較して豊富にあるため、ママチャリだと降りて押して歩くような道を、クロスバイクなら一番軽いギアに入れることで脚力に自身がないひとでもゆっくり走る事ができます。

ママチャリに近くて、スポーツ自転車の雰囲気がある通勤・通学向けクロスバイク

短距離での街乗りなどで便利な一方、走りは少し重くサイクリングを行うのは不向きなママチャリ。サイクリングなど長距離は快適な一方、短距離の街乗りでは実用的な装備がないため、街乗りはやや面倒なクロスバイク。街乗りは重視したいが、クロスバイクみたいなデザインとママチャリよりも軽快に走ることができる通勤・通学向けクロスバイクが大手の国産自転車ブランドを中心に登場しています。

このような通勤・通学向けクロスバイクの特徴は、ママチャリに装備されている、泥除けやチェーンガード、前かご、荷台などを装備しつつ、クロスバイクのようなデザインの車体を組み合わせていることです。

通勤・通学向けクロスバイクの乗り味は、本物のクロスバイクよりは劣りますがママチャリよりは軽快に走ることができます。また、泥除けや前カゴなどを装備した車種が殆どなので、実用性も高いのが特徴です。欠点は、クロスバイクと比較すると、サイクリングやロングライドには向かないため、本格的なサイクリングを楽しむなら、クロスバイクをオススメします。

動画で学ぶママチャリとクロスバイクの違い

今までは、ママチャリとクロスバイクの違いを文章で解説しましたが、ママチャリとクロスバイクは実際のところ、どのくらい違うか気になると思います。ママチャリとクロスバイクの違いがわかりやすく理解できるのがNESTOが公開している動画「安田大サーカス団長安田徹底検証! スポーツバイクってどれくらい速いの? 軽快車(ママチャリ)と比較検証!!」です。

この動画では芸能界一の自転車芸人と呼ばれる団長安田さんが、クロスバイク「NESTO VACANZE」と軽快車「ママチャリ」が何が違うのかを検証。自転車にペダルを漕ぐ力を計測する機械を取り付けて、同じ距離を同じ力で走った時間を比較しています。動画内で、自転車通勤の平均的な距離といわれている5キロの道のりを走行・検証を行ったところ、5キロを同じ力で走った時、クロスバイク(NESTO VACANZE)の方が3分48秒も早くゴールでき、その違いを生み出しているポイントについても解説しています。

ママチャリとクロスバイクの利点・欠点をよく考えて購入しよう

サイクリングでは、ママチャリよりもクロスバイクのほうが優れていますが、ママチャリにはクロスバイクにはない優れている所もがあります。

ママチャリの車体にはすでにフェンダーや前かご、荷台、ライト、スタンド等必要な物が全て付いているため、購入した段階で既に実用的な部品が必ず付いています。クロスバイクは車体単体以外にもカギやライト、スタンドといったオプションを買い足して揃える車種が多いです。そのため、コンビニやスーパーに行く程度なら、ママチャリの方が優れています。乗り心地も、短距離重視の乗車姿勢に、厚めでクッション性が高いサドル、足つきが良いため、街乗りでの乗り心地はママチャリが良いでしょう。

一方、サイクリングや、ロングライドするなら圧倒的にクロスバイクをオススメします。クロスバイクの方が軽くてスピードが出すことができ、少ない力でタイヤやホイールが気持ちよく転がるため、いつの間にか20キロぐらい走っていた感覚で走り続ける事が可能です。ママチャリの場合、車体が重く、変速段数も少ないため、サイクリングを楽しむのは難しいでしょう。

ママチャリとクロスバイクは使用用途が異なるため、街乗りではママチャリ、サイクリングではクロスバイクと使い分けることができるように、両方とも所有する人もいます。

CycleTripでクロスバイクを体験してみよう

サイクリングや長距離ライドを楽しむのにオススメなクロスバイクですが、乗る前からいきなり購入するのは躊躇する人が多いと思います。クロスバイクは安くても5万円以上するため、いきなり購入するのは躊躇してしまうひとも少なくないでしょう。

そこでオススメなのが「CycleTrip」です。CycleTripはスポーツ自転車シェアリングプラットフォームで、ロードバイクやマウンテンバイク、E-Bikeなど、様々なスポーツ自転車のシェアリングを行っているプラットフォーム。シェアリングを行っているスポーツ自転車にはクロスバイクも登録されているため、クロスバイク購入前に一度乗ってみて試してみることができます。

また、クロスバイクを購入しようとおもっても、乗る機会が少ない人や置き場所が無いので購入できないという人にもCycleTripはオススメです。CycleTripなら様々な場所でクロスバイクを気軽に借りることが可能なので、クロスバイクを所有する予定がない場合でも、CycleTripで探して気軽にクロスバイクを体験することができます。

CycleTripには全国各地に様々なクロスバイクが登録されているので、CycleTripを見てはいかがでしょうか。

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