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Eバイクで長距離サイクリングを行う際に必要な物まとめ
- 2021/8/20
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電動アシストスポーツ自転車「E-Bike」に乗ると、買い物や通勤・通学でしか自転車を使っていなかった人でも、簡単に長距離のサイクリングを楽しむようになります。そんな長距離サイクリングで気になるのが持ち物。ちょっとした街乗りなら、スマートフォンと財布と鍵を持っていくだけで問題はないのですが、長い距離を走る場合、万が一のトラブルが発生した場合など不安を感じる人もいると思います。
今回は、長距離サイクリングを始めたい人の不安を解消するため、最低限必要なグッズや持ち物、サービスを紹介します。
ヘルメット
長距離サイクリングを行う際、できるだけ装備して置くのを推奨しているのがヘルメットです。ヘルメットは、万が一転倒した時、ヘルメットが潰れることで頭を保護します。自転車や電動アシスト自転車、E-Bikeに関しては、着用は任意ですが、サイクリングを楽しむ人なら、多くの人が被っています。
自転車用ヘルメットはスポーティなロードバイク用から街乗り用まで、様々な種類があります。ロードバイクなどのレーシング用自転車ヘルメットは軽さと空気抵抗を重視しており、比較的尖ったデザインが特徴です。軽量で頭に空気が入りやすくするために、多くの穴が空いていて通気性も重視しているため、レースだけでなくサイクリングを楽しむ人も多く使われています。
マウンテンバイク用は、オフロード走行でも頭を守るために後頭部まで覆っているのが特徴。また、ハードなオフロードの下り坂を走るダウンヒルに関しては顎を守るタイプもあります。こちらはロードバイク用ヘルメットと比較すると、重量は重めでヘルメットの形状は比較的丸い形状となっています。デザインがロードバイク用ヘルメットのように尖っていないため、街乗りでファッションとしてマウンテンバイク用ヘルメットを被る人も少なくないです。
これらロードバイク用ヘルメット、マウンテンバイク用ヘルメットのほかにも、街乗りやサイクリング向けの自転車用ヘルメットもあります。このタイプはロードバイク用ヘルメットやマウンテンバイク用ヘルメットのデザインを、街中に合うデザインにすることで、普段着でも違和感がないデザインとなっています。街中を走るポタリングや、サイクリングを楽しむのなら、このようなヘルメットを選ぶのをおすすめします。
バックパック
E-Bikeは、電動アシスト自転車の中でもスポーツタイプに属するため、前かごを装備していないのが一般的です。そのため、荷物を持っていくには、自転車に荷台を装着して、専用のサイクルバッグを装着して走行するか、バックパックなど背負うバッグを装着して走るのが良いでしょう。
初めてのE-Bikeサイクリングなら、最初は低価格で購入でき汎用性が高いバックパックを使うのをおすすめします。バックパックには様々な物がありますが、容量に関しては一泊サイクリングを行うのなら、20リットルから30リットルクラスのバックパックを選ぶのが良いでしょう。また、長距離サイクリングは、長時間バックパックを背負うため、ベンチレーション機能や乗車時のバランスを重視した自転車専用品がベスト。自転車専用品と言っても、最低限の物を入れて走るレース用や、長距離サイクリングを重視したツーリング用まで多種多様なバックパックがあります。サイクリングを楽しみたいのなら、その中でもサイクリングから、日常生活、軽登山まで楽しめるツーリング用が良いでしょう。
パンク修理キット
サイクリングを行っている時に問題になるのがパンク。パンクは一般的な自転車店でも直してもらうことが可能ですが、旅先で自転車店がない状況は少なくありません。そのため、パンク修理はできるだけ覚えておきましょう。
自転車のタイヤは、チューブとタイヤが一体になったチューブラータイプ、タイヤの中にチューブがないチューブレスタイプ、タイヤの中にチューブが入っているクリンチャータイヤの3つがあります。多くの自転車に使われているクリンチャータイヤの場合、パンク修理道具で必要なのは、穴が空いたチューブに装着するパッチ、パッチを装着するのに使うゴムのり、パッチを装着する際、食いつきをよくするために使うやすり、タイヤからチューブを外すのに使用するタイヤレバー、チューブに空気を入れる携帯用空気入れ。パンク修理を行うよりも手早く修理を行うための替えチューブももっていくのが良いでしょう。
携帯工具
サイクリングを行う時、常時持っていきたい物の1つが携帯工具です。自動車やオートバイでも緊急用の工具は標準装備されていることが多く、自転車やE-Bikeの場合は、自分で好みの携帯工具を購入するのが一般的です。自転車の携帯工具は細かい調整やちょっとしたトラブルが発生した場合に、簡単に調節するために使うので購入しておきましょう。
携帯工具は多種多様な物が販売されています。その中でも必要な機能は、自転車のパーツを装着、脱着などを行うために必要な「六角レンチ」、万が一チェーンが切れた際にチェーンをつなぐために使う「チェーン切り」、変速機の調整を行う時に使う「ドライバー」、ディスクブレーキなどが装着されたネジを緩めるのに使う「トルクスレンチ」が一体になった物をおすすめします。
携帯用空気入れ
自転車用空気入れには、家の中で使用する空気入れと屋外で使うコンパクトな携帯用空気入れの2種類が存在します。E-Bikeでサイクリングを行う際、必要なのはコンパクトな携帯用空気入れです。携帯用空気入れには、小さい自転車用バッグに収まるコンパクトなサイズの物から、携帯可能なサイズでありながら、家の中で使用する空気入れをコンパクトにしたミニフロアポンプという愛称がついた携帯用空気入れ、二酸化炭素を使用して一瞬で空気を入れるCO2ボンベ、電動空気入れなどがあります。
カギ
自転車を駐輪する際に必要なのが鍵。鍵がないと、自転車はすぐに盗まれてしまうため、絶対必要なアクセサリーと言えるでしょう。自転車の鍵に関しては、鍵の強度が弱い順に、ワイヤータイプ、チェーンタイプ、ブレードタイプ、U字タイプがあります。鍵の強度が高いほど、工具で壊しにくい一方、重量が重く、持ち運びしにくいという欠点があります。また、工具で壊されにくい頑丈な鍵は高価です。ABUSなど一部のブランドでは、頑丈な鍵には盗難お見舞い金制度というのがあるため、盗難が気になる人は、このような鍵を選べば良いでしょう。
フロントライト、リアライト
夜間走行やトンネルを走る際に必要なのがライトです。ライトには、前方を照らすライト(前照灯)のフロントライト、後方を照らすライト(尾灯)のバックライトがあります。無灯火での走行は、道路交通法違反で罰金となるため、フロントライトとバックライトは必ず装着しましょう。また、ライトは道を照らすだけでなく、他のクルマや歩行者に自分の存在を知らせる効果もあります。
自転車用ライトは、コンビニなどで電池の購入が簡単にできる乾電池式、容量が大きく、明るさや点灯時間が長いのを売りにした物が多い、充電式電池式がメインです。
また、E-Bikeの場合、E-Bike専用ライトを車体に装着する方法があります。E-Bike用ライトは、車体に搭載されている電池を使用するため走行中にライトの電池が切れることがなく、ライトを車体に装着しているため盗難されにくい利点があります。一部のE-BikeではE-Bike用ライトが標準装備されているモデルもあるため、最初からライトが標準装備されたE-Bikeを購入するのも1つです。
お金
サイクリングは、ただ自転車を走らせるだけでなく、観光地や食事など立ち寄ることがよくあります。特にE-Bikeの場合、従来の自転車よりも楽に走ることができるため、気軽に立ち寄る場所が多くなります。それだけでなく、他にも何かしらのトラブルが発生することも考えて、お金は忘れずに持っていきましょう。
サイクリングでは身軽に移動したいため、普段使用している財布とは別に、取り出しやすいコンパクトな財布を用意しておくのも良いでしょう。近年は、Suicaなどの交通系ICカードや、PayPayなどのQR決済などのキャッシュレス決済が増えているので、キャッシュレス決済を有効に活用するのも1つです。
携帯電話、スマートフォン
今や、日常生活では切っても切れないプロダクトの携帯電話やスマートフォン。特にスマートフォンに関しては、電話やメールだけでなく、Webサイトや地図の閲覧ができるため、かつてのガラケーを抑えて主流となっています。一般的な自転車を使ったサイクリングでもスマートフォン用ナビゲーションアプリを使用してサイクリングを楽しむのが主流ですが、SpecializedやGIANTなど、一部のE-Bikeでは、スマートフォンと接続することで、アシストのチューニングや、車体の情報の読み取るなどの機能があるため、従来の自転車よりもスマートフォンを使う機会が増えるでしょう。
スマートフォンに関しては、AndroidやiPhoneが主流ですが、注意したいのは、サイクリングは屋外で楽しむアクティビティのため、熱や雨に打たれる可能性があるとのこと。安価なスマートフォンは、真夏の中や寒い冬にサイクリングを行うといきなり機能が停止してしまう物も存在します。サイクリング向けスマートフォンをあげるとすれば、スペックが高いだけでなく、社外品パーツが多く、自分好みにしやすいApple iPhone、防水機能を搭載したAndroidスマートフォン、アウトドアで使用しても安心なのを売りにしている京セラのトルクシリーズなどが良いでしょう。
健康保険証・顔写真入り身分証明証
サイクリングを行っている際、万が一の体調不良や事故が発生してしまった場合、病院に行く必要があります。この場合、健康保険証が必要になります。また、運転免許証などの顔写真入り身分証明書は、自転車のレンタルなど旅行先で何かしら提示する必要があるので、携帯しましょう。
雨具
E-Bikeには屋根がないため、万が一雨が降ると体は濡れてしまいます。標高が高い峠や天気が急変しやすい夏の季節など、雨が降りやすい季節もあるため、できるだけ雨具は持っていきましょう。雨具は、簡易的なポンチョや上下が分離したレインコートタイプがありますが、初めて雨具を購入する場合、雨に濡れにくく、防風効果があるレインコートタイプがおすすめです。価格帯に関してはピンキリですが、低価格の物はあくまでも緊急用であるだけ良いという物なので、せっかく買うのなら最低でも8000円クラスの登山用を選べば、自転車以外のアウトドアに役に立ちます。雨具は持っていかず、コンビニで使い捨て用を購入する方法もありますが、この方法は、コンビニがない場所や、売り切れだと、濡れたまま走ることになります。また、使い捨てタイプは作りが悪いという欠点もあります。
スマートフォンホルダー
スマートフォンを自転車に装着する場合、必要なのがスマートフォンホルダーです。スマートフォンホルダーは、主にハンドルにスマートフォンを装着するパーツ。プラスチックやシリコンゴムで作られた汎用品タイプから、コンパクトに収まったスマートフォン専用品まで様々な種類があります。
スマートフォンホルダーを選ぶ際に注意したいのが、ホルダーはハンドルにきちんと装着できるのか、スマートフォンのサイズはどれだけ対応しているのか、スマートフォンの脱着は簡単なのか調べておきましょう。スマートフォンホルダーがきちんと装着できないと、走行中にスマートフォンホルダーがガタガタ揺れてしまいます。また、スマートフォンの脱着も簡単にできないと、駐輪時に面倒なことになるため、できるだけワンタッチで外せるタイプを選ぶのをおすすめします。
充電器(長距離走行で不安がある場合)
E-Bikeで電池を充電する際に必要な物といえば充電器。E-Bikeは電池が切れてしまうと、ただの重い人力自転車になるため、長距離を走る場合は持って行ったほうが良い装備の1つです。
スマートフォンやタブレットPCの場合、充電器は家電量販店やコンビニで購入できます。その一方、E-Bikeの場合は、大容量の電池を短時間で充電させるため、E-Bike専用の充電器を採用しています。そのため、充電器を仮に忘れてしまった場合、旅先で購入するのは事実上不可能だと考えましょう。また、仮に充電器を無くしてしまった場合、新たに購入する必要があります。充電器の価格は1万円以上と高価なため、旅先で無くさないように注意しましょう。
サブの充電池(電池容量が少ないE-Bikeの場合)
E-Bikeで長距離走行を行う人には、サブの充電池を購入する人もいます。例えば、BESVのJF1、JG1、JR1はバッテリーの容量が少ない252Whのバッテリーを搭載しています。一般的なE-Bikeのバッテリー容量は400Wh以上の大容量バッテリーを搭載しており、これらE-Bikeと比較するとBESV Jシリーズのバッテリー容量は少ないですが、バッテリー自体がコンパクトなため、BESVは、新たにもう一つバッテリーを購入して使う方法を紹介しています。バッテリーを2個使用して運用すれば、500Whの大容量バッテリーに近い状態で使うことができます。
また、SpecializedのTurbo SLシリーズ(Turbo Creo SLシリーズ、Turbo Vado SLシリーズ、Turbo Levo SLシリーズなど)は、オプションでレンジエクステンダーというサブバッテリーを用意しています。レンジエクステンダーはボトルケージに装着する160Whの小型バッテリーで、合計480Whのバッテリーの運用が可能。レンジエクステンダーは、スマートフォンで設定を操作することで、車体内蔵のバッテリーとレンジエクステンダーを同時に放電したり、レンジエクステンダーだけ放電するようにすることができます。
ロードサービス
自動車やオートバイで有名なロードサービスですが、最近では自転車用ロードサービスも登場しています。E-Bikeに関しては、自転車のジャンルに入るため自転車用ロードサービスに加入すれば良いでしょう。
自転車用ロードサービスは事故や故障が発生し、機械的、物理的に走行できない場合に限って受けられます。サイクリング中でのトラブルを例にあげると、タイヤのパンクやチェーン外れやチェーン切れが該当します。
E-Bikeに関しては、電池が切れた場合はトラブルの範囲に入り、ロードサービスが適用されるようです。E-Bikeの長距離サイクリングを行う場合に問題になるのが電池切れなので、電池切れで困ってもロードサービスがあれば頼もしいでしょう。また、E-Bikeは車体にコンピューターを搭載しているため、電気系が壊れるリスクが比較的高いです。E-Bikeの場合、パンク修理が難しい初心者から、頻繁にロングライドを行い、万が一のトラブルの不安がある上級者まで、ロードサービスに加入を考えておくのも良いでしょう。
今回、ヘルメットからロードサービスまで、E-Bikeでサイクリングを楽しむ際に必要な物を紹介しました。充電器やサブバッテリーなど、時と場合によっては不要な物もありますが、E-Bikeでサイクリングを行う際は覚えておくと役に立つと思います。E-Bikeを買ったら、ぜひサイクリングを楽しんでください。
自転車・E-Bikeメディア「シクロライダー(https://www.cyclorider.com/)」を運営。現在はE-Bike、クロスバイク、折りたたみ自転車などを所有している。現在の主力自転車はE-Bike「Specialized Turbo Vado SL」