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人力自転車とは一味違う!流行のE-Bikeのカスタマイズまとめ
- 2021/9/2
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ヨーロッパを中心に注目されている電動アシストスポーツ自転車「E-Bike」。E-Bikeを購入して、乗っていくにつれて、細かいところが気になると思います。E-Bikeは人力自転車よりもパワフルに走ることができ、モーターとバッテリーを装着高くしただけでなくているため、通常の人力自転車にはないカスタマイズを行うことができます。ここではE-Bikeならではのカスタマイズを紹介します。
フロントライト、テールライト
自転車の前後を照らすフロントライト、テールライトは、一般的な人力自転車の場合、電池式を使用するのが一般的ですが、E-Bikeの場合、車体に装着された電池を使用したライトを使うのが主流。利点は、電池切れの不安が非常に少ないことと、ライトを車体に固定しているためイタズラで取られてしまうこともありません。
欠点は、ライトを装着するとき、配線を引く場合や設定を行う必要があること。一般的な人力自転車用のライトは、ライトの中に電池を入れているため、配線いらずで簡単に使うことができますが、E-Bike用ライトは車体に装着されている電池を使うため、車体内部に配線を引く必要があります。また、ライトを点灯させる場合、メーカーによってはE-Bikeをコンピュータに接続して設定を行わないといけない物もあるため、一般の人が装着するのは難しいでしょう。
日本でE-Bike用ライトを製造しているのはBESV、ブッシュアンドミューラーが有名です。また、ミヤタやスペシャライズド、ヤマハなどE-Bike用ライトを標準装備しているブランドもあります。
スマートフォンホルダー
スマートフォンホルダーにE-Bike専用というのはありませんが、スマートフォンホルダーはE-Bikeカスタマイズを行う上で重要なパーツの1つになっています。GIANTやBosch Eーbike System搭載車(KIOXコンピューターディスプレイ搭載車)、Specializedなど、一部のE-Bikeでは、スマートフォンに専用アプリを入れて連携することができるシステムを搭載しています。
スマートフォンはサイクリングを行う上で重要な物の1つですが、E-Bikeの場合、人力自転車よりもスマートフォンを多く使うことがあるため、スマートフォンホルダーの選び方はより重要になります。
E-Bikeでのスマートフォンホルダーの選ぶ際、最初に、スマートフォンの脱着は簡単にできるかを見ておきましょう。多くのE-Bikeは、ハンドルにディスプレイやスイッチが装着されているため、スマートフォンとこれらのパーツが干渉する問題があります。また、BESVなど、一部のE-BikeにはUSB給電機能が付いている物もあり、走行中にスマートフォンを充電することができる物もあります。スマートフォンホルダーの中には、充電端子を隠す物もあるため、スマートフォンホルダーを選ぶ際は注意しましょう。
サイクルコンピューター
走行中の速度や、平均速度、時間どさまざまな情報を表示するサイクルコンピューター。人力自転車の場合、後付けでサイクルコンピューターを装着することはよくありますが、E-Bikeには最初からサイクルコンピューターを搭載している物が多いため、サイクルコンピューターの装着は不要なこともあります。
E-Bikeでサイクルコンピューターを装着する場合、最初に考えておきたいのが、オプションで用意されているサイクルコンピューターを装着する方法。Specialized製E-Bikeの場合、一部を除き、サイクルコンピューターは標準装備されていませんが、スマートフォンに専用アプリ「MISSION CONTROL」を入れることで、サイクルコンピューター代わりに使うことが可能です。また、Specialized製E-Bike専用のサイクルコンピューター「SPECIALIZED TURBO CONNECT DISPLAY (TCD)」の装着ができます。
BoschEーBike System装着車の場合、航続距離やUSB給電機能が搭載したIntivierディスプレイ、走行時の記録からアシストのロック機能などがついた多機能ディスプレイKIOXディスプレイがあり、これらのディスプレイに変更を行うことが可能です。また、WAHOOのサイクルコンピューター「ELEMENTシリーズ」など、一部の社外品のサイクルコンピューターでは、E-Bikeとの接続に対応している物もあるため、購入するのであればそちらを選びましょう。
ボトルケージ
人力スポーツ自転車の場合、車体にペットボトルやサイクルボトルを入れることができるボトルケージが装着できます。一方で、E-Bikeの場合は、ボトルケージの装着は車種によって異なります。ヤマハ・YPJ-MT Proのように、ボトルケージ台座の装着ができないE-Bikeや、スペシャライズド・Turbo Levo SLのように補助バッテリーを装着すると、ボトルケージが使えなくなるE-Bikeがあります。そのため、ボトルケージが足りない場合、ハンドルに装着可能な部品を使うなど、様々な方法を考えましょう。
ボトルケージを装着可能な場所はフレームに装着されているボトルケージ台座を使うだけでなく、ハンドルに装着するボトルポーチなどを装着するのがいいでしょう。
タイヤ
自転車のカスタマイズで定番のタイヤですが、E-Bikeの場合、従来の人力自転車とは違うE-Bike専用タイヤを使うのが推奨されています。E-Bike専用タイヤが登場した理由は、大容量のバッテリーや従来の人力自転車と比較して、車体重量が重くなり、強力なモーターアシストの加速や、油圧ディスクブレーキの強力な制動力により、タイヤに非常に大きな負荷がかかるため、E-Bike専用タイヤが登場しました。
E-Bike専用タイヤは、従来の自転車用タイヤと比較して、重い車体や、パワフルなモーターアシストに耐えられる頑丈さが特徴です。タイヤ表面やサイドウォールのケーシングを強化することで耐久性を高苦しただけでなく、操作性とグリップ性能が向上しました。ちなみにママチャリタイプの電動アシスト自転車でも、電動アシスト自転車専用タイヤがあります。こちらもE-Bike用タイヤと同じく、タイヤ表面などを頑丈にしており、モーターのアシストでも負けない剛性を実現しています。
E-Bike用タイヤはクロスバイク用やマウンテンバイク用を中心に用意されており、日本ではSchwalbeやKENDA、VittoriaなどからE-Bike用タイヤを販売しています。
ブレーキ
自転車で走る上で重要なブレーキ。多くのE-Bikeは、そのE-Bikeに合ったブレーキがつけられており、高性能なE-MTBやクロスバイクタイプのE-BIkeには油圧式のディスクブレーキが装着されていることが多いです。E-Bikeの場合、通常の人力自転車と比較して重量が重く、加速が速いのもあり、ブレーキシューやブレーキパッドの消耗は激しいです。ブレーキシューやブレーキパッドは、一ヶ月に一度はチェックして、減りが大きい場合は定期的に交換しておきましょう。
それでも制動力に不満がある場合、ブレーキシューやブレーキパッドを上位モデルにするという方法もあります。ブレーキシューやブレーキパッドは様々なものがあり、社外品には高価な一方で、耐久性や制動力を向上した物が販売されています。また、ブレーキ本体を、制動力が高い上位モデルのブレーキに交換したり、機械式ディスクブレーキを搭載している場合は、油圧式ディスクブレーキに交換するのも良いでしょう。
バッテリーの大容量化(一部モデルによっては可能)
E-Bikeに乗っていて気になるのが、走行していくにつれて、バッテリー容量が少なくなってしまうこと。その問題を解消する方法の1つが、バッテリーの大容量化やバッテリーを2個持ちでの運用です。
大容量バッテリー化に関しては、Boschの場合、外付け式バッテリーのPowerPackシリーズ(300Wh、400Wh、500Wh)はバッテリーサイズが同じなので大容量化が可能。内蔵式バッテリーのPowerTubeシリーズ(400Wh、500Wh、625Wh)の場合、400Whと500Whはバッテリーサイズが同じで大容量化は可能。625Whは400Wh、500Whタイプよりもバッテリーサイズが大きいため、車種によって対応していない場合がありますので注意しましょう。
Specialized Turbo SLシリーズの場合、ボトルケージに装着する補助バッテリー「レンジエクステンダー」を装着することができます。レンジエクステンダーの容量は160Whで、車体に内蔵されているバッテリー(320Wh)と組み合わせて使うことができるだけでなく、レンジエクステンダーのみ使うことも可能です。
また、BESV JF1、JR1、JG1は、バッテリーを車体に装着して持ち運べるバッテリーバッグも用意。バッテリーバッグにバッテリーを入れることで、2個運用することができます。
バッテリーの大容量化などに関しては、各社、互換性が違うため確認しておきましょう。
E-Bikeのカスタマイズは、従来の人力自転車のカスタマイズとは違う考えで行った方がいいでしょう。パワフルなモーターアシストにより、楽々と加速できるため、極端な競技仕様にしなくても快適なサイクリングを楽しむことができます。また、E-BIkeはドライブユニットのブランドによって、バッテリーの大容量化やサイクルコンピューターのアップグレード、装着可能なライトが変わります。カスタマイズの幅を広げたい場合、ShimanoやBosch、Yamahaなど大手のドライブユニットを装着したE-Bikeを購入した方がいいでしょう。
E-Bikeのカスタマイズが、一般的な人力スポーツ自転車と違うのは、E-Bikeブランドや搭載されているドライブユニットによって、カスタマイズ可能な範囲が変化するということです。ディスプレイやバッテリーの大容量化に関しては、メーカーや車種ごとに可能なのか変化するため、カスタマイズを行う際は自転車店に行って確認しておきましょう。
また、E-Bikeのカスタマイズを行う際に覚えておきたいのが、軽さよりも安定性を重視したほうが走りやすくなるということ。例えば、クロスバイクのカスタマイズで定番なのが、舗装路を快適にはしるためにタイヤをロードバイク並みに細くする事です。しかし、E-Bikeの場合、車体重量が重いため、細すぎるタイヤを装着してしまうと、荷重過大になり逆に運転しにくくなってしまうという問題があります。また、アシストパワーにより加速が強いため、タイヤの限界を超えてスピードを出してしまうことも度々発生します。そのため、E-Bikeでカスタマイズを行う場合、極端な軽さを重視するよりも、安定性も考えてカスタマイズを行うのをオススメします。
自転車・E-Bikeメディア「シクロライダー(https://www.cyclorider.com/)」を運営。現在はE-Bike、クロスバイク、折りたたみ自転車などを所有している。現在の主力自転車はE-Bike「Specialized Turbo Vado SL」